中国語と台湾語って、どんな違いがあるのかな?
世界には、中国語を母語話者とする人が13億7千万人いるとされています。しかし、一口に中国語といっても実際には中国語の種類はさまざまですし、その土地によっては中国語の方言を公用語として使っている場合もあります。
その最も大きな違いとして比較されることが多いのが、「中国語と台湾語の違い」です。
中国国内の学校に進学、または就職しようとしているのであれば中国語の習得が必要になりますし、台湾留学をするのであれば台湾語を学習したほうがより快適な生活を送ることができるでしょう。
中国語と台湾語の違いとは?
中国語と台湾語の違いについて知るまえに、まずは「台湾語」について考えていきましょう。
「台湾語」とは、台湾(中華民国)で話される言語であり、台湾では7割以上の方が母語として台湾語を用いられています。台湾語は中国語の方言の一つとして位置付けられていますが、台湾国内では「中国語(国語)が公用語とされている」といった若干複雑な構造になっています。
以下では、中国語と台湾語の違いについてまとめています。
違い① 中国の普通話は台湾では国語
中国語にはたくさんの方言があることから、学校教育の現場、テレビ放送や新聞などのメスメディアでは、必ず「普通話」を標準語として使うことが中国政府により制定されています。その一方で、台湾では標準語である普通話のことを「国語」と呼び、台湾語と国語を全く違うものとして区別しているのです。
台湾では中国語を公用語としていることから、若い世代の人は普通話を話すことができます。しかし、学校で普通話を習ってきていない高齢の方の多くは普通話を話すことができないため、一般的には台湾語が用いられているというわけです。
違い② 簡体字と繁体字
中国国内で標準語として用いられている普通話の文字は、読み書きを簡略化させた「簡体字」が用いられています。その一方台湾語では、昔ながらの中国語の形がほとんど変わらない「繁体字」が読み書きに用いられています。
繁体字のほうが簡体字にくらべて複雑な漢字を使うことから、より難しいという印象があります。しかし、日本語で使っている漢字は昔ながらの中国語漢字から来ているものが多いことから、日本人にとっては繁体字のほうがより覚えやすく、漢字の形や特徴を見ただけで意味を理解できるといった場合もあります。
違い③ 発音
中国語と台湾語の大きな違いの一つに「発音の違い」があります。
台湾では中国語の普通話(国語)を話せる人もいますが、反対に普通話を話さない人も多いことから、普通話を使って会話をしようとしても相手に言いたいことが伝わらないということがあるのです。
そのため、台湾語しか話さない地域でコミュニケーションを図ろうというときには、普通話よりも台湾語を使ったほうがより効果的なのです。
まとめ
中国語留学のために中国語学習をはじめる人は、留学先によって必要とされる中国語の種類が異なるということを理解しておきましょう。
日本国内における中国語といえば、中国国内で標準語と呼ばれる普通話を学ぶのが一般的ですが、もし台湾留学を目指しているという人であれば「台湾語を習得したほうが実用的」であるといえます。
同じ中国語でも「使う人や使われる地域によってさまざまな方言を使い分ける」という点に関しては、中国語を学習している方が中国語の奥深さや魅力を感じる大きなポイントであるといえるでしょう。