中国語の簡体字や繁体字ってなに?そして、日本国内で学習するときの中国語の種類とは?
中国語には中国国内で使用されている中国語に限らず、世界各国に暮らす華僑や華人の方が使う方言など、国や地域、そして民族によって異なった特徴をもつ方言が用いられています。
はじめて中国語について深く考えて、これから本格的に中国語を学ぼうとしている方は、まずは「中国語の種類」である「簡体字(かんたいじ)」や「繁体字(はんたいじ)」について理解を深めることが大切です。
それでは早速、簡体字や繁体字についての基本やそれぞれの違いなどについてご紹介します。
中国語の種類とは?
日本語の読み書きでは、ひらがなやカタカナのほかに漢字が用いられます。その漢字の語源である中国語は、読み書きのすべてに「漢字」が用いられています。
中国語には大きく分けて7つの方言があることから分かるように、中国語を用いる国や地域によって使用されている中国語の種類や特徴は大きく異なります。
いくつもの中国語方言が存在するように、中国語を深く理解するためには「中国語の種類」についてもより深く知ることが大切だといえます。
以下では、中国語の種類である「簡体字(かんたいじ)」と「繁体字(はんたいじ)」についてまとめています。
簡体字(かんたいじ)について
「簡体字(簡体中文)」は、1956年に中国で標準語として制定された表記文字です。
読みやすく省略された簡単な漢字を使うことが特徴であり、おもに北京や上海などの中国大陸のほか、シンガポールなどを中心に使われています。
繁体字(はんたいじ)について
「繁体字(繁体中文)」は、簡略化されずに使用されている表記文字であり、昔ながらの中国語が受け継がれているといった特徴があります。
繁体字は、おもに香港や台湾、マカオなどを中心に使われています。
簡体字と繁体字の違い
簡体字と繁体字の最も大きな違いは、「表記文字の違い」です。
表記文字に関しては同じ意味を持つ漢字ではあるものの、文字の表記の仕方や画数などが異なります。昔ながらの中国語である繁体字のほうが、どちらかといえば日本で使われる漢字に似ている印象があります。
尚、表記文字の違いは以下のように「中国語(ちゅうごくご)」という文字を例にすると分かりやすいです。
①漢字(日本)→ 中国語
②簡体字→ 中国语
③繁体字→ 中國語
同じ意味を表す単語であっても日本の漢字で表すと「語」と表記するのに対し、簡体字では「语」と表記します。また、日本の漢字では「国」と表記するのに対し、繁体字では「國」という表記文字を使います。
文字の形をよくみると違いが分かりやすいですが、なかには同じ意味を成す言葉が全く異なる漢字で表記されていることもあるため習得するためには何度も練習を重ねる必要があります。
日本国内で学習する中国語の種類とは?
中国語の表記の仕方は簡体字と繁体字では大きく異なります。そのため、先に繁体字を勉強していた方にとっては、簡略化された表記が多い簡体字を目の前にしても全く読めないといったことも珍しくありません。
日本国内で中国語を学ぶ際には、中国の標準語として定められた「簡体字」を用いるのが一般的とされています。中国語を学ぶために「中国留学」をする場合は、おもに「簡体字」を学びます。その一方で、中国語を学ぶために「台湾や香港など」へ留学する場合は「繁体字」を学ぶことが多くなります。
まとめ
中国語をこれから学ぼうと考えている方は、「簡体字」や「繁体字」のような中国語の種類を理解したうえで自分の目的に合った中国語を勉強するようになります。中国語全般をよく理解したいというときには、簡体字と繁体字のどちらも学ぶという選択肢ももちろんあります。
中国語の漢字の表記方法や読み方が大きく異なることから、簡体字と繁体字のどちらも同時に勉強するのは難易度が非常に高いといえます。そのため、どちらかを先にしっかりと勉強して、その後もう一方を勉強したいというときには文字表記の違いだけを勉強することでより効率良く学習を進めることができるでしょう。